GuideBy My Emotion

竜串海岸の奇岩群


竜串の歴史・由来と特徴

 

  • 竜串は土佐清水市西部の三崎地区にある海岸で、砂岩が長年の波と風により侵食され独特の景観をつくり出しています。

    竜串海岸の砂岩は、日本列島が大陸から分離しはじめた時期とされる約1,700万年前に水深100mより浅い海で堆積されたと言われ、太古の地震活動の痕跡を確認することもできます。

    他にも、生痕化石と言われる生物の巣穴の化石なども容易に確認できるなどの地質学的にも非常に貴重な地域となっています。

    西にはアカウミガメの産卵場でもある「桜浜」、東には国の天然記念物に指定された化石漣痕が見られる「千尋岬」や弘法大師が見残したことに因む地名と言われる景勝地の「見残し」などに囲まれ、

    昭和45年(1970)には竜串湾の一部が全国初の※1海中公園(平成22年(2010)より海域公園)に指定されるなど、竜串海岸全体が学術上大変貴重な場所になっています。

    代表的な奇岩として、竹を模した「大竹・小竹」、建築の欄間に見立てた「欄間岩」、多くの生痕化石(生物の巣穴の化石)も見られ、地質学的に非常に貴重です。

    竜串の名前の由来は不明ですが、臥竜山(がりゅうざん?読み方確認)と呼ばれる山に沿ってあり、古くはここを龍串と読んでおりました。

    山そのものが、竜が臥(ふす。意味:うつ伏せになる、横になって寝る、休む)しているように見えることで「たつふし」から「たつくし」になったという説や、その竜を細長い岩で串刺しにしたように見えることからなどの説があります。)

※1海中公園とは

 

  • 優れた海中景観を有する海域を保護し、一般利用に供するために、国立公園や国定公園の海域内に指定された地区です。

    具体的には、海中公園地区として法的に定義され、海中景観の維持・保護を目的として指定されます。

地質的な特徴

 

  • 中新統竜串層と言われる竜串の地層には生痕化石など多くの化石が容易に確認でき、地層の変化や地震活動の痕跡確認にも利用されています。

    竜串海岸には不思議な茶色い石がたくさんあります。これらの石はコンクリーション(ノジュール、火星やアメリカユタ州、モンゴルゴビ砂漠で見られる5㎜程の黒いものはブルーベリー)と呼ばれ、近年火星にも同じようなものが存在することがわかりました。

    竜串海岸のコンクリーションは 炭酸カルシウム(CaCO₃)を主成分 とし、外側だけが酸化鉄の薄い皮膜に覆われています。

    内部に生痕化石(オフィオモルファなど) を含むことがあり、明らかに生物活動が関与して形成された「生物由来」の証拠が強いとされています。

参考リンク
0.0
0.0 / 5(0 件のレビューに基づく)
最高0%
とても良い0%
普通0%
悪い0%
最悪0%

まだレビューはありません。最初のレビューを書いてみませんか?

お問合せ

何でもお気軽にお問合せください